服を作って売る、そんな会社が山の中にありました。
山の中にあるブティックに、どんな客が来ていたのか。そそられる疑問。
女体は生物でなくても、その形そのものに価値がある。マネキンはそれを誇る。
それだけの価値があるものだから、おいそれと人には見せられない。だから隠れて着替える。
工場棟の中にはランドリー室もある。無数の衣紋掛けと竿竹。
社長宛の日報。目を通していたのかいなかったのか。とにかく報告は行われた。
これがブランドマーク。フランス国旗を想わせるデザイン。でも国産。
繊維・服飾業界の業界新聞。社会のどんな大事件も、業界新聞の1面に載ることはない。
かなり基本的なところから始まっている心得。しかし基本ほど維持していくのは難しい。
食堂になぜかトロフィー。眺めながらご飯を食べたのか。
差別の裏には、まず歴史があり、無知がある。しかしそのまた裏には偽物や嘘もある。
ビンの栓を集めた廃墟を多く見つけるが、どんな意味があって集めるのか不明。
倒産後は会社の全ての物が債権者の物になる。しかしその殆どが換金不能。
物凄く基本的な事に見えるが、日本以外の国では難しいとされる高等道徳。
偉いさんの写真と、ひび割れたガラスの額写真。全てを物語っている。
ミシンという機械は、昭和40年代までは身近な機械だった。今は雑巾ですら買う時代。
会員制だったらしい。安く服が買えたのだろうか。
会社がこけたら額までこけた。
服の写真をよりよくするために勉強した跡がのこる。
従業員名簿を見ると、昭和20年代生まれが圧倒的に多い。高年齢の職場だったようだ。
倉庫には縫製材料がたくさん残る。
工場の外に従業員寮もあった。
若い人も住んでいたようだ。アイドルのポスターを張り出す若気の至り、ここに晒される。
風呂もあったが、ちゃんと掃除していなかったのがバレバレ。
8畳間に白いレースカーテンだけが置き去り。
別の所に、もう少し高級な家もあった。
キッチンも少し豪華。
洋室にベッド。もしかしたら社長宅だったのかもしれない。
物騒な動物が出る山の中のドレスメーカーを去ります。
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