名称 ストリップM座
所在地 ***
探索日 2004/10/29(第一回)・2005/01/06再探訪
廃墟開始日 平成4年2月頃
分類・規模
劇場(ストリップ劇場)地下1F地上1F(小規模)
撮影 TEL
写真コメント pcfx


温泉街の片隅に、昭和40年代から続いたストリップ小屋がありました。



シルエットの女性が「ごらんください」というからには、見なければならないだろう。男として。



客席から舞台。花道に舞った姫。末期は熱帯から来た姫。



頑張って書いた「満員御礼」。字は上手くないが、努力したのはわかる。



冷房はないので、天井の扇風機だけが、夏の暑さを乗りきる手段だった。



ステージの上には扇情的な色のライト。係りの人が音楽に合わせて付けたり消したり。



入り口には入場料を払う窓口。



レトロな配電盤の上には大入り袋が並ぶ。



昭和41年。オープンはこのくらいか。この頃は達筆。



末期の平成4年には、マジックで適当に書いてある。



平成4年2月に時は止まった。



刈谷の紳士が名を轟かせる。ストリップ小屋でも轟かせる。場所は選ばない。



昔は大らかで、タクシー会社・旅行代理店・観光案内所まで協賛して名を連ねていた。



一方、華やかな舞台の裏では、舞姫たちの生活があった。



台所もあり、ここで賄いが作られた。熱帯舞姫の寝泊まりも、当然ここだった。



カラーボックスを改造した鏡台。ここでキレイになった舞姫。



ここにはここの掟がある。曰く「ホキだけ」「ステテ」「オーフ」。



鏡の裏には熱帯舞姫のサインが。1986年。



落書きは至るところに残る。姫の足跡。



熱帯からはるばるやってきた温泉街の片隅で、彼女たちのメッセージが叫ぶ。



本国に帰った彼女たちは、この日の事を覚えているだろうか。



舞台のソデのハイビスカスだけは、確かにそれを覚えている。



物件の感想 by TEL

ストリップ劇場廃墟。小さいながらも内容は良。

劇場部分に侵入する部分は老朽化が進み(廃墟で老朽化というのも変だが)大変危険
で踏み抜く恐れがあります。

劇場内は昭和のテイストプンプンで踊り娘さんの歩く高いT型の通路や舞台や客席が
当時のまま荒れずに残っているのが良いです。

地下部分は踊り娘さんの控え室やキッチンなどがありますが部屋は崩壊が進んでおり、
一部天井が抜けたりしています。

控え室にはあちこちに今風に言うところの「外国人タレント」さんの落書きが鮮明に残って
いますが、私の読解力で唯一解ったのは1988年の4月20日に書かれた、という部分だけ
でした。

恐らく常駐していた管理者と思われる方は女性で女性週刊誌やらレディースコミックが
大量に散乱していました。

お客さんが入場したと思われる部分に大入袋があり、オープンは昭和41年と推察
します。

その大入袋は平成4年の元旦の日付が最後で恐らくこの辺りの年代で閉館したのだと
推察しました。